研究課題
基盤研究(C)
神経膠芽腫の40%程度が発現している抗原EGFRvIIIをターゲットとし、EGFRvIII特異的キメラ受容体発現natural killer細胞(KHYG-1)を用いてEGFRvIII発現U87腫瘍細胞に対する増殖抑制試験を行い腫瘍増殖抑制効果を得た。またapoptosis detection assayでもEGFRvIII特異的キメラ受容体発現KHYG-1がEGFRvIII発現U87腫瘍細胞に対して腫瘍抗原特異的にapoptosisを誘導することを確認した。以上の成果をANTICANCER RESEARCH 38:5049-5056(2018)に報告した。
悪性神経膠芽腫に対する治療の3本柱は、手術、化学療法、放射線治療であるが、それでも難治性の腫瘍であるため、治療が非常に有効な可能性のある免疫療法が必要である。我々は、免疫細胞であるナチュラルキラー細胞株に、遺伝子導入を用いて、腫瘍抗原特異的なキメラ受容体を導入し、腫瘍増殖抑制効果と、腫瘍抗原特異的なアポトーシスが誘導されることを証明した。この基礎研究により、将来的に臨床応用の可能性も考えられ、学術的にも社会的にも意義があると考えられる。今後は、さらに動物実験などでのキメラ受容体発現ナチュラルキラー細胞の抗腫瘍効果を評価していきたいと考えている。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
Anticancer Res
巻: 38 号: 9 ページ: 5049-5056
10.21873/anticanres.12824