研究課題/領域番号 |
16K10897
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高橋 伸典 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (20570196)
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研究分担者 |
小嶋 俊久 名古屋大学, 医学部附属病院, 准教授 (70378032)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 変形性関節症 / ヒアルロン酸 / CD44 / 断片化 / メカニカルストレス / 関節軟骨変性 / CD44断片化 / ADAM10 / CD44の断片化 |
研究成果の概要 |
本研究期間において、主としてCD44の断片(CD44-ICD)自体が関節軟骨細胞の脱分化を誘導する事実と、CD44の断片化を阻害することで脱分化が抑制されることを明らかにした。更に関節軟骨特異的にADAM10(CD44断片化における主要プロテアーゼ)をノックアウトしたマウス(Col2a1-cre; ADAM10)では、野生型と比較して変形性関節症モデル(内側半月板不安定化)における関節軟骨変性が抑制されることを明らかにした。 CD44の断片化は機能的ヒアルロン酸受容体の減少のみならず、CD44-ICD産生による脱分化誘導によっても細胞外マトリクス喪失に直結する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
変形性関節症(OA)は極めて一般的な関節障害で、薬物治療に関する研究も過去に多く試みられたが、現時点で臨床応用されているのは高分子ヒアルロン酸(HA)の関節内注射のみである。そのHAにしてもマウスでの関節軟骨保護効果は示されているが、ヒトに対する効果は限定的である。CD44断片化抑制による機能的HA受容体保持により、HAの治療効果が向上する可能性がある。またOAの病因自体不明であるが、CD44断片化とCD44-ICD産生による細胞外マトリクス喪失および関節軟骨細胞の脱分化がその一端を担っている可能性がある。本研究成果により、OAの病因・病態理解と治療における新たな展開が期待される。
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