研究課題/領域番号 |
16K10944
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔科学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
黒澤 伸 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60272043)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 麻酔薬 / リンパ球 / アポトーシス / 糖質コルチコイド / 麻酔科学 / 免疫学 / 麻酔学 / 免疫 |
研究成果の概要 |
糖質コルチコイドは治療に汎用されており、糖質コルチコイド使用患者に全身麻酔を施行する機会は増えている。しかし、糖質コルチコイドには免疫抑制作用があることから術後の易感染性や癌の再発転移が危惧される。この研究目的は1)糖質コルチコイドは免疫細胞にアポトーシスを誘導するか。2)全身麻酔薬は糖質コルチコイドによる免疫細胞アポトーシスを増強するか。3)麻酔薬の種類によりその免疫細胞アポトーシス誘導に差は生じるか。の3点である。研究の結果、糖質コルチコイドおよび全身麻酔薬ともに免疫細胞にアポトーシスを誘導し、さらに全身麻酔薬は糖質コルチコイドによる免疫細胞アポトーシスを増強することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全身麻酔薬による免疫細胞へのアポトーシス誘導などのその直接的免疫抑制作用は周術期の全体的免疫能を負の方向にもたらし、手術後の癌再発・転移、術後感染症誘発など、長期予後に影響をあたえることが予想される。研究結果から、糖質コルチコイド使用患者の免疫能を維持、または低下させない麻酔法・麻酔薬の選択が可能になることが予想され、将来的にこれらの基礎研究結果を麻酔臨床に結びつけることにより麻酔を標準化することができる。また、個々の患者の全身状態を考慮したテーラーメイドの麻酔管理をすることは結果的に患者の長期予後改善に貢献する意義があると考えられる。
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