研究課題/領域番号 |
16K11183
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
武田 憲昭 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (30206982)
|
研究分担者 |
坂田 ひろみ 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (50294666)
北村 嘉章 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 講師 (60380028)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 前庭代償 / めまい / 脱代償 / Fos / 前庭神経核 / 促進薬 |
研究成果の概要 |
前庭代償の前期過程と後期過程を評価できるラットも動物モデルを開発した。前庭代償の前期過程は、一側内耳破壊後の自発眼振の消失過程で評価でき、内耳破壊42時間後に完成する。前庭代償の後期過程は、MK801により誘導される健側の前庭神経核のFos陽性ニューロン数の減少で評価でき、内耳破壊14日後に完成する。ヒスタミンH3受容体拮抗薬であるthioperamideは、前庭代償の前期過程に影響せず、後期過程を促進して完成時期を2日早めた。GAGAA受容体作動薬であるdiazepamは、内耳破壊後の自発眼振の頻度を抑制したが消失時期は変化せず、前庭代償の前期過程に影響しなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メニエール病、めまいを伴う突発性難聴、前庭神経炎などの一側性前庭障害によりめまいや平衡障害が発症するが、前庭代償により次第に軽快する。しかし、前庭代償が不十分のため、長期にめまいや平衡障害を訴える患者は少なくない。本研究結果から、ヒスタミンH3受容体拮抗薬の夜前庭代償を促進できる可能性が示唆された。本研究で用いたthioperamideは臨床では使用できないが、抗めまい薬であるbetahistineがヒスタミンH3受容体拮抗作用を持つことから、前庭代償不全の患者にbetahistineを長期に投与することにより、前庭代償を促進し、難治性めまい患者を治療できる可能性がある。
|