研究課題/領域番号 |
16K11354
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児外科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
下島 直樹 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師(非常勤) (30317151)
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研究分担者 |
藤ヶ崎 純子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (60312021)
炭山 和毅 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90385328)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 腸管神経 / 共焦点内視鏡 / 可視化 / ヒルシュスプルング病 / 腸管運動 / 術中迅速病理診断 / 神経叢 / 神経節細胞 / 共焦点顕微鏡 / 病理診断 |
研究成果の概要 |
先天的な腸管神経の欠損により生下時から便秘腹満を呈するヒルシュスプルング病を対象として腸管神経可視化の研究を続けてきた。 前半は切除腸管を用いて生体外での神経可視化を試みた。共焦点内視鏡(confocal laser endomicroscopy, 以下CLE)を用いて腸管壁内の構造を観察した。正常部では梯子状の形状をした腸管神経叢が、無神経節腸管では平滑筋線維と太い神経線維束が明瞭に描出された。 後半は生体内観察に着手した。ヒルシュスプルング病の根治手術2症例において切除前の生体内にある腸管でCLEによる腸管神経可視化に挑戦し、世界初のヒルシュスプルング病生体内腸管神経可視化を実現させた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を開始した動機は外科医としてより質の高い医療を提供したいという思いである。ヒルシュスプルング病の治療は遠位側の無神経節腸管を切除して正常部を肛門部に吻合することである。切除範囲を選定する方法としてこれまでは術中に腸管の一部を生検して迅速病理診断で判断していた。この病理診断は一部のみで判断せざるを得ないため正確性にかけ、正常部と無神経節部の中間である移行部で吻合してしまい、術後に頑固な便秘症状が遷延する事例が後を絶たない。これに対して光を当てることでより簡便、迅速、低侵襲に腸管神経の範囲を評価可能なCLEによる可視化技術は小児外科の教科書を書き換えるほどのインパクトがある研究である。
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