研究課題/領域番号 |
16K11692
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
石畑 清秀 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 講師 (10437957)
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研究分担者 |
嶋 香織 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (10343526)
中村 典史 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (60217875)
小松澤 均 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (90253088)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 歯性感染症 / 上皮形成 / 上皮間葉移行 / Rho / 歯原性上皮細胞 / 細胞極性 / 細菌感染 / 歯根嚢胞 / 口腔外科 / 細胞増殖 / 感染防御メカニズム |
研究成果の概要 |
歯根嚢胞は,Malassez上皮遺残の増殖に由来する歯性感染症の一つであるが,その発症機序に関しては未だ,不明な点が多い.本研究では,根尖部病巣における,抗菌作用を解明することを目的として,根尖病巣ならびに歯原性上皮細胞株におけるEMTマーカー発現の様相とRho関連蛋白の発現について観察した.組織実験ならびに細胞実験いずれにおいてもE-カドヘリンの発現増強が確認され た.しかしながら,N-カドヘリンの関与は今回の実験においては確認されなかった.また,Rho-ROCK遺伝子の一期的な発現上昇が確認され,歯性感染病巣における関わりが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,歯科領域において,発症頻度が高く,感染症の病態として扱われている歯根嚢胞を対象とし,他の感染症疾患では見られない感染環境下での上皮形成を感染に対する物理的な防御機構の一つという概念に置き換えている点に特色があり,さらに,細菌感染に対してRhoを有用な因子として想定している点は他に類がなく,独創的と言える.本研究から歯原性細胞の感染防御機構を解明できれば,歯根嚢胞が増悪して抜歯を余儀なくされていた症例に対しても,新しい治療の選択を付与できる可能性があり,学問的に重要な意味を持つとともに,歯牙を温存することを追求した本研究の結果は社会に大きな利益をもたらすことが期待できると考えている.
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