研究課題
基盤研究(C)
歯周炎患者では歯石沈着により症状が悪化することが知られているが、我々は過去の研究において歯石中のリン酸カルシウム結晶がNLRP3インフラマソームと呼ばれる蛋白複合体を活性化し、マクロファージのIL-1β産生を誘導することを明らかとした。本研究では、さらに歯周炎患者の歯周組織ではNLRP3インフラマソームの活性化が起きており、歯肉上皮細胞を歯石で刺激するとピロトーシスと呼ばれるインフラマソーム依存性細胞死が誘導され、歯石によるNLRP3インフラマソーム活性化は、インフラマソーム阻害薬により抑制されることを明らかにした。
歯石の病原性については古くから知られているが、これまでプラークリテンション因子としての意義が強調されてきた。本研究では、歯石中のリン酸カルシウム結晶がNLRP3インフラマソームを活性化することによる病原性を明らかにし、上皮細胞のピロトーシス誘導による付着の喪失の新たなメカニズムを解明した。これらは、スケーリングや抗菌薬の投与により無菌的になった根面においても、歯石が歯周組織の修復および再生を阻害することを意味する。歯石による NLRP3インフラマソームの活性化をインフラマソーム阻害薬で抑制することができれば、歯周炎の新たな予防薬や治療法の開発につながることが期待される。
すべて 2019 2018 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 6件、 査読あり 14件、 オープンアクセス 8件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (39件) (うち国際学会 7件、 招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (3件)
International Journal of Molecular Sciences
巻: 20 号: 14 ページ: 3413-3413
10.3390/ijms20143413
巻: 20 号: 15 ページ: 3805-3805
10.3390/ijms20153805
120006988429
日本歯内療法学会雑誌
巻: 40 号: 3 ページ: 157-166
10.20817/jeajournal.40.3_157
130007728880
Journal of Dental Sciences
巻: 13 号: 3 ページ: 226-233
10.1016/j.jds.2018.03.001
FEBS Open Bio
巻: 9 号: 2 ページ: 276-290
10.1002/2211-5463.12566
Journal of Periodontal Research
巻: - 号: 3 ページ: 353-361
10.1111/jre.12520
PLOS ONE
巻: 12 号: 12 ページ: e0188670-e0188670
10.1371/journal.pone.0188670
日本歯周病学会会誌
巻: 59 号: 2 ページ: 57-62
10.2329/perio.59.57
130005858793
巻: 59 号: 3 ページ: 172-178
10.2329/perio.59.172
130006105727
BMC Oral Health.
巻: 17 号: 1 ページ: 46-46
10.1186/s12903-017-0337-x
Odontology
巻: - 号: 3 ページ: 329-337
10.1007/s10266-016-0277-y
巻: 印刷中 号: 6 ページ: 768-778
10.1111/jre.12353
J. Periodontol.
巻: 87 号: 9 ページ: 1083-1091
10.1902/jop.2016.150573
PLoS One
巻: 11 号: 9 ページ: e0162865-e0162865
10.1371/journal.pone.0162865
http://www.de.nagasaki-u.ac.jp/education/dept_perio.html
http://research.jimu.nagasaki-u.ac.jp/IST