研究課題/領域番号 |
16K11836
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
吉村 篤利 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (70253680)
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研究分担者 |
宮崎 敏博 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (10174161)
原 宜興 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (60159100)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 歯周炎 / 歯石 / インフラマソーム / 結晶 / 歯学 |
研究成果の概要 |
歯周炎患者では歯石沈着により症状が悪化することが知られているが、我々は過去の研究において歯石中のリン酸カルシウム結晶がNLRP3インフラマソームと呼ばれる蛋白複合体を活性化し、マクロファージのIL-1β産生を誘導することを明らかとした。本研究では、さらに歯周炎患者の歯周組織ではNLRP3インフラマソームの活性化が起きており、歯肉上皮細胞を歯石で刺激するとピロトーシスと呼ばれるインフラマソーム依存性細胞死が誘導され、歯石によるNLRP3インフラマソーム活性化は、インフラマソーム阻害薬により抑制されることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯石の病原性については古くから知られているが、これまでプラークリテンション因子としての意義が強調されてきた。本研究では、歯石中のリン酸カルシウム結晶がNLRP3インフラマソームを活性化することによる病原性を明らかにし、上皮細胞のピロトーシス誘導による付着の喪失の新たなメカニズムを解明した。これらは、スケーリングや抗菌薬の投与により無菌的になった根面においても、歯石が歯周組織の修復および再生を阻害することを意味する。歯石による NLRP3インフラマソームの活性化をインフラマソーム阻害薬で抑制することができれば、歯周炎の新たな予防薬や治療法の開発につながることが期待される。
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