研究課題
基盤研究(C)
Glucose-dependent insulinotropic polypeptide (GIP)はインスリン分泌を増強するが、GIP受容体は全身に分布し、その膵外作用が注目されている。我々は、GIP受容体欠損マウス(GIPRKO)を用いて、歯周炎の発症・進展におけるGIPの役割を統合的に解析した。その結果、GIPシグナルの欠損により歯周炎が悪化すること、歯周炎の誘導により歯肉に浸潤した炎症性細胞はGIP受容体を発現しており、GIPは炎症性細胞のGIP受容体を介して抗炎症効果を発揮することが明らかとなった。本研究によりGIPが歯周炎に対する新たな治療戦略となり得る可能性が示唆された。
本研究結果はGIPがその受容体を介して歯周病の発症・進展を抑制することを示唆しており、GIP関連薬は歯周病の新しい治療戦略となり得る。さらに現在我が国の糖尿病患者に最も多く使用されているDPP-4阻害薬は、GIPの作用も増強することから、DPP-4阻害薬を含めたGIP関連薬は、血糖降下作用とともに歯周炎に対する抗炎症作用を持つ糖尿病合併歯周炎の新しい治療戦略としても期待できる。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 3件)
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