研究課題/領域番号 |
16K13138
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 都留文科大学 |
研究代表者 |
加藤 めぐみ 都留文科大学, 文学部, 教授 (70717818)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 性文化 / オーストリア / 日本 / フリートリッヒ・クラウス / 佐藤民雄 / 検閲 / 戦間期 / 焚書 / カズオ・イシグロ / 幽霊 / 浮世 / 幻想 / フリードリヒ・S・クラウス / ナチス政権 / カリフォルニア / セクシュアリティ / 民俗学 / 発禁 / 国際交流 / ウィーン / 国際研究者交流 / 変態 / 春画 / ヨーロッパ / 性科学 |
研究成果の概要 |
戦間期ヨーロッパにおける日本の性文化の受容を明らかにする本研究の鍵として、オーストリアの人類学者のフリードリッヒ・クラウスと日本人の性文化研究者の佐藤民雄(紅霞)との交流の実態の調査を進めた。来日経験のないKraussが『日本人の性生活 (Japanisches Geschlechtsleben)』(1931)の全二巻を執筆した際の資料、佐藤との交流の記録を求めて、ウィーン、カリフォルニア、東京などでリサーチを実施したが、性文化研究に関する資料が残されていないということが判明した。文書の不在から、あらためて戦間期の日独墺において、性文化研究が検閲、焚書の対象であったことが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
19世紀に西洋にもたらされた日本の浮世絵・春画がジャポニズムを生んだこと、また20世紀後半から21世紀の現在、アニメなどを通して日本の性文化が広く世界で受容されていることはよく知られている。しかし20世紀の戦間期のオーストリアで日本の性文化研究の大著が記され、その研究に日本の市井の研究者が貢献したことはほとんど知られていない。そこで本研究は、日墺のセクソロジストの交流の軌跡をたどることで、歴史の空白期ともいえる「戦間期のヨーロッパにおける日本の性文化の受容のあり方」を詳らかにし、19世紀から21世紀に繋がる歴史のうねりを捉えることに学術的・社会的意義があるとして試みられた。
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