研究課題/領域番号 |
16K13291
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡村 秀典 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (20183246)
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研究協力者 |
陳 豪
王 星
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 考古学 / 美術史 / 中国史 / 鏡 / 漢 |
研究成果の概要 |
銘文をもとに、神獣鏡の作者の流派を大きく4期に区分した。第1期は、2世紀に四川にて広漢派が成立し、環状乳神獣鏡を創作した段階である。第2期は、180年代に呉郡の「張氏元公」や「盖方」らが広漢派の環状乳神獣鏡を模倣し、190年代にそこから同向式、対置式、重列式という3種類の神獣鏡が生みだされた。第3期には215年ごろ浙江に会稽派が出現し、第2期におこなわれた3種類の神獣鏡を模倣し、干支を用いて鏡の鋳造年月日を表示することに異常な能力を発揮した。第4期は呉派と会稽派が主に対置式神獣鏡を制作した。252年に孫権が崩じると、後継の皇帝たちは「黄武」や「黄龍」など呉建国時の年号を追頌した鏡を制作した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中国魏の皇帝が邪馬台国の卑弥呼に贈った「銅鏡百枚」は三角縁神獣鏡か否か。日用の化粧具のほか、結婚のしるし、護符、政権のプロパガンダなど、さまざまに用いられた古代の鏡は、どのようにつくられ使われてきたか。これらの疑問に答えるため、神獣鏡づくりに情熱を注いだ工匠たちの営みに注目し、従来のように図像文様を分類するだけでなく、銘文を読み解くことにより、鮮やかに古代びとの姿をよみがえらせた。
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