研究課題/領域番号 |
16K13561
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
片田 房 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70245950)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | バイリンガル / セミリンガル / リンガ・フランカ / 母語による公教育 / 認知的思考の言語 / 言語格差 / 英語一極集中 / マルチリンガル / 言語と学習力 / 公教育言語 / 言語多様性 / 多言語運用能力像 / オートリンガル / 継承言語 / 母語 / 教育の言語 / 教育人類学 / 言語デバイド(格差) / 自然言語vsリンガ・フランカ / グローバル化時代の五技能 |
研究成果の概要 |
複雑な多言語事情を抱える発展途上国の公教育における英語一極集中度と現地言語の母語話者が対峙する問題点を教育人類学の視点から多角的に検証し、多言語話者の言語意識調査票を開拓した。認知的思考の発達を支える言語が未成熟な状態を‘セミリンガル’と定義し、バイリンガルの背後にセミリンガル現象が生じていることを提示した。「リンガ・フランカとしての英語」と「自然言語としての英語」の相違を認知・言語学的な観点から整理し、思考の言語としての母語の重要性を示すと共に、言語デバイド(格差)を内的及び外的レベルで定義し、世界に拡がるセミリンガル現象と英語との間の格差の議論を活発化させる礎を築いた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「リンガ・フランカとしての英語」と「自然言語としての英語」を言語学的かつ機能的に区別し、バイリンガルの利点が強調されがちな従来の研究と言語教育現場に対し、「セミリンガル現象」が認知レベルで生じていることを啓蒙する礎を築いた。また、セミリンガルという用語をその定義とともに提示し、世界に広がるセミリンガル現象の学術的研究を活発化させる礎を築いた。更に、グローバル化時代に要請される基本技能にコンピュータ・リテラシーとリンガ・フランカを位置づけ、英語一極集中が世界の教育界で拡がる状況の中で、英語との間の言語デバイドの軽減を促す具体策が望まれることの意味と啓蒙を促す礎を築いた。
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