研究課題/領域番号 |
16K13668
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中島 伸夫 広島大学, 理学研究科, 准教授 (90302017)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ペロブスカイト型チタン酸化物 / 強誘電性、撓電性 / 酸素八面体 / オフセンター変位 / 自発分極 / X線吸収分光 / 酸素欠損 / 対称性の低下 / 曲げ応力 / 反強的歪み / 誘電体物性 / フレキソエレクトリック効果 |
研究成果の概要 |
現在、電子デバイスで主流となっているチタン酸鉛ベースの強誘電体物質に代わるものとして、類似の結晶構造をもつチタン酸バリウムやチタン酸ストロンチウムが期待されている。これらの代替物質は、通常の結晶状態では強誘電体としての特性が実用十分ではないが、元素置換や格子歪みによって、安定な強誘電性を示すことが報告されている。本研究では、チタン酸ストロンチウムを曲げて誘起される強誘電性を放射光Ⅹ線を用いた分光測定で調べた。その結果、自発分極の増大は明瞭に結論できたものの、それらを秩序配列を打ち消す酸素八面体の反強的な回転歪みも同時に生じてしまうことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
物質社会がもたらした環境破壊などの社会問題を受けて、物質開発において人体や環境に対する影響力を十分に留意することが大前提となっている。電子デバイスに多用されている誘電体や圧電体は鉛含有酸化物が多く、代替物質の探究は喫緊の課題である。チタン酸ストロンチウムはそれらを解決する候補物質の一つである。その結晶構造にある酸素八面体の反強的回転歪みを断ち切ることができれば、チタン酸ストロンチウム薄膜の強誘電性が安定的に出現することになると期待される。
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