研究課題/領域番号 |
16K13767
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
解析学基礎
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
松崎 克彦 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (80222298)
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研究分担者 |
イェーリッシュ ヨハネス 島根大学, 学術研究院理工学系, 講師 (90741869)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 幾何学的群論 / 収束指数 / ラプラシアンのスペクトル / 自由群 / ケーリーグラフ / 群不変等角測度 / 群上のランダムウォーク / 双曲幾何 / 双曲幾何学 / 離散群 / 離散ラプラシアン / 解析学 / 幾何学 |
研究成果の概要 |
自由群のケーリーグラフへの正規部分群の等長的作用に関する収束指数と,商グラフ上の離散ラプラシアンのスペクトルの底との間には,Grigorchuk の余増大公式という関係がある.クライン群の収束指数と双曲多様体上のラプラシアンに対しても 同様の結果は Sullivan により証明されたが,共通する点はもとの群の収束指数の1/2で相転移が起こることである.本研究では,自由群のケーリーグラフの辺の長さを変動させた場合にも,正規部分群の収束指数に依存して定まる重み付きの離散ラプラシアンに対して,そのスペクトルの底との間に余増大公式の一般化が証明された.収束指数の1/2での相転移も確かめられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グラフ上の離散ラプラシアンやグラフの指数増大度の研究は多方面で数多くの研究があるが,グラフの各辺に与える重みの解釈によって,それはネットワーク上のマルコフ連鎖の研究とみることもできれば,双曲性をもつ距離グラフの研究としてみることもできる.本研究の成果は,その両者の立場の間の関係を記述したものと捉えることができる.このような無限グラフの構造をもつネットワークの理論は,情報社会や人間社会の複雑で多様なネットワークの解析に応用をもつことが期待される.
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