研究課題/領域番号 |
16K13770
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数学解析
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
堤 誉志雄 京都大学, 理学研究科, 教授 (10180027)
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研究協力者 |
稲 浜譲
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 非線形分散型方程式 / 無限次元ガウス測度 / 準不変性 / フーリエ制限ノルム法 / 準不変測度 / 非線形シュレディンガー方程式の高階拡張 / 准不変測度 / ガウス測度 / 平滑化効果 / 共鳴周波数 / 確率非線形分散型方程式 / 3次分散項を持つ非線形シュレディンガー方程式 / 初期値問題の適切性 / フーリエ制限法 / ラフパス理論 / グローバル・アトラクター / 確率非線形波動・分散型方程式 / 制御されたラフパス / 函数方程式論 / 函数解析学 |
研究成果の概要 |
クリスタル・ファイバーを光信号が伝播する現象のモデル方程式である,3階分散項付き非線形シュレディンガー方程式によって,独立同分布無限次元ガウス測度がどのように時間発展していくかを,Tadahiro Oh (University of Edinburgh),Nikolay Tzvetkov (University of Cergy-Pontoise)と共に調べた.具体的は,3階分散項付き非線形シュレディンガー方程式のもとで時間発展したガウス測度は元のガウス測度と互いに絶対連続であること,即ちガウス測度は準不変 (quasi-invariant) であることを証明した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
無限次元ハミルトン系において最も重要な不変測度はGibbs測度であろう.しかし,Gibbs測度の台空間は非線形発展方程式を解くには弱い(即ち,広い)関数空間であることが多い.また,滑らかな解(例えば,エネルギー有限となる解)全体の集合は,Gibbs測度に関しては測度ゼロとなることが知られている.そこで,測度の不変性の代わりに準不変性を考えることにより,より広いクラスの解の振る舞いを捉えようとするのは自然である.その方向における研究の一つが,ガウス測度が非線形発展方程式の下で準不変となっているかどうかという問いかけである.本研究課題によって得られた成果は先駆的であると言える.
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