研究課題
挑戦的萌芽研究
重力波天文学に代表される時間領域天文学に必須となる天体観測装置のソフトウェア的な基盤技術の開発を行った。現在のロボット観測においてどうしても人間が介在せざるを得ない、観測スケジュールのアレンジと取得画像からの突発天体抽出の完全自動化のために、深層学習やGPUを用いた気象識別と全く新しい突発天体検出アルゴリズムを開発した。これらは、既存のハードウェアをそのまま応用して、多くの観測所で使用することが可能である。また、これらの処理に用いたGPUを従来のデータリダクションに用いることで、30倍の解析時間短縮を実現した。
2015年にスタートした重力波観測はすでに多くの重力波イベントを検知しているが、これらから物理的な情報を引き出すためには可視光での追観測が必須である。現状、当番制で国内望遠鏡の監視を継続しているが、この人的な負担は極めて大きい。本研究はこの完全自動化を阻む主要な問題を解決するための要素技術を、安価な市販の計算機で実現するものである。この技術は容易に移植が可能であり、すぐさま重力波監視作業に適用することが国内外の重力波電磁波観測コミュニティから期待されている。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 7件) 備考 (6件) 産業財産権 (2件)
Publications of the Astronomical Society of Japan
巻: 68 号: 4
10.1093/pasj/psw061
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