研究課題/領域番号 |
16K13825
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
迫田 和彰 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, NIMS招聘研究員 (90250513)
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研究協力者 |
杉本 喜正
黒田 隆
池田 直樹
姚 遠昭
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 光ディラックコーン / 非エルミート系 / 超光速問題 / 群速度 / エネルギー伝搬速度 / 励起子ポラリトン / フォトニック結晶 / ディラックコーン / 超光速伝搬 |
研究成果の概要 |
k・p摂動法と有限要素法を用いて,フォトニック結晶のΓ点上の光ディラックコーンを解析した。特異な分散関係や光の群速度の発散などを詳しく調べるとともに,角度分解反射スペクトルを算出し,反射ピークの選択則を導出した。電子ビームリソグラフィでSOIウェハにフォトニック結晶を作製して,角度分解反射スペクトル測定により赤外領域の光ディラックコーンの実現を確認した。ナノフォトニクス国際会議(2017年,ブラジル・レシフェで開催)で基調講演を行い,また,近刊の“Electromagnetic Metamaterials”(シュプリンガー社)に解説を執筆するなど,研究成果の普及に努めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Γ点上で直線的な電磁波の分散関係は,CRLH伝送線路としてマイクロ波分野で以前から知られており,指向性アンテナなどとして実用化が図られてきた。光ディラックコーンはこの概念を一般の周期構造や高次元構造へ拡張したものであり,面発光半導体レーザーの指向性改善やクローキング(透明マント)の実現などの応用も期待されている。その一方で,非エルミート系の解析は電磁気学に限らず,物性物理学や原子分子物理学,量子統計力学等にも現れる長年の難問である。光ディラックコーンではこの問題が一体問題,かつ,摂動的に取り扱える可能性が高く,Γ点近傍で厳密解が得られる可能性があることから,今後いっそうの検討が望まれる。
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