研究課題
挑戦的萌芽研究
地球外核の密度を実験的に研究するために、X線吸収法を用いた非晶質物質の密度測定法の確立を行なった。高圧発生にはダイヤモンドアンビルセルを用いた。結晶試料である鉄を用いて、X線吸収法による密度測定とXRDによる密度測定を行なった。両者は2%以内で一致した。X線吸収法によって精度よく密度を測定可能となった。非晶質物質である金属ガラスの密度もX線吸収法によって測定し、X線透過イメージや1次元透過強度プロファイルから密度を求め、両者がよい一致を示した。
本研究では、液体鉄合金の密度測定を行なうためにX線吸収法を用いた。これまで本手法での密度測定が完全に確立されていなかったため、結晶性の鉄の密度をXRDとX線吸収法によって求め、手法の比較を行なった。本研究から両手法によって求められた密度は2%以内の差で一致した。本研究の成果によって液体鉄合金の直接密度測定の可能性が開かれ、地球核の密度や組成についてより正確な議論が期待できる。
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