研究課題/領域番号 |
16K14463
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
化工物性・移動操作・単位操作
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岩下 靖孝 九州大学, 理学研究院, 助教 (50552494)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | エマルション / コロイド粒子 / 異方性粒子 / ナノ・マイクロ科学 / コロイド / 自己組織化 |
研究成果の概要 |
液体と液体あるいは気体の界面に付着できる微粒子は、液体と液体/気体の混合状態を強く安定化する。この混合状態はピッカリングエマルション(PE)と呼ばれ、自然界から工業材料に至るまで構造形成において重要な役割を果たしている。我々は正三-正六角形までの正多面体形状の板状微粒子に両親媒性を付与し、これらが液滴表面を最密的に被覆したPEを実現することに初めて成功した。このPEには粒子形状に依存した幾何学的特徴が強く反映され、特徴的な平面充填構造や正多面体構造が現れた。即ち、粒子形状がPEの自己組織化構造に及ぼす支配的な影響を解明し、PEのより深い理解と高度な制御への道を拓いた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、微粒子により安定化された液体-液体(気体)混合状態(ピッカリングエマルション、PE)において、その構造が粒子形状の影響を大きく受けることを解明した。これは生体内などの自然界におけるPEによる構造形成の理解に貢献するものである。またこれは同時に、正確に粒子形状を制御することにより、従来の界面活性微粒子あるいは界面活性剤ではできなかった、PEの構造の高度な制御や新規な構造の形成が可能となることを示している。よって本研究の成果は、例えば医療用マイクロカプセルの開発や不均一材料の微細な混合状態の制御など、先端材料の開発にもつながるものである。
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