研究課題/領域番号 |
16K14684
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 岐阜女子大学 |
研究代表者 |
岸上 明生 岐阜女子大学, 家政学部, 教授 (40261177)
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研究分担者 |
莅戸 立夫 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 准教授 (00261149)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | thermodynamics / protein / millimeter-wave / ミリ波 / 放射温度計 / タンパク質構造変化 / 自由エネルギー / ガラス転移 / カロリメトリー / 蛋白質 / シグナル伝達 / 生物物理 |
研究成果の概要 |
低温で非侵襲的に熱エネルギー吸収量を測定できるミリ波帯パッシブ顕微鏡システムを使って、200K付近においてBSA溶液の測定を試みた。測定結果は、ある熱吸収状態から別の熱吸収状態への遷移を示唆した。高い効率性、特異性、正確さを備えるタンパク質の機能を明らかにすることは、熱的に変動して揺らいでいるタンパク質構造内の規則的なダイナミクスを明らかにすることである。タンパク質ダイナミクスの熱力学パラメーターは、タンパク質の熱量測定によって得られる。研究結果は、タンパク質構造の主要な遷移に伴う熱エネルギー吸収の変化を観察できたと考えられるので、タンパク質熱量測定の新しい方法になると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的な意義は、黒体輻射現象のプランク則を原理とするミリ波放射を応用した装置と低温トラップ法を組み合わせた新規な考案に基づいて、凍ったタンパク質水溶液からタンパク質熱放射だけの検出を実施したことである。また、タンパク質機能の解析に必要なタンパク質熱量測定をおこなう場合、熱変化を直接測定するDSCやITCは、熱伝導と熱平衡状態が必要なために測定に時間を要する。一方、van’t Hoff則を利用する分光測定法は、近似的値しか得られない。しかし、非侵襲的で2元画像化が可能なミリ波パッシブ顕微鏡システムは、既存の問題を越えて、多検体を同時に短時間で測定する装置への応用が期待される。
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