研究課題/領域番号 |
16K14916
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物有機化学
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
国吉 久人 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 准教授 (60335643)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | ミズクラゲ / 変態 / インドール酢酸 / 生合成 / 幼生 / 生物活性物質 |
研究成果の概要 |
先行研究で、インドール酢酸(IAA)とトリプタミン(TAM)がミズクラゲのポリプからクラゲへの変態を阻害すること見出した。IAAは植物ホルモンとして知られ、TAMを経由して生合成される。ミズクラゲでも、IAA/TAMが変態調節ホルモンとして機能することが考えられた。この可能性を検討するため、ミズクラゲ体内のIAA/TAMの検出を試みたが、両物質とも変態中のポリプ・クラゲからは検出されなかった。一方、ミズクラゲ大量発生の抑制剤としての利用を目指し、TAMの変態阻害活性を詳細に調べた。その結果、TAMは変態開始を阻害するだけでなく、変態中に投与するとクラゲへの変態を停止させることが確認できた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的は、IAA/TAMが変態調節ホルモンとして機能する可能性を検討することであったが、この仮説を支持する結果は得られなかった。しかし、内在性IAA/TAMの検出を進める過程で、変態に伴って増加または減少する複数の内在性物質を同定できた。これらの中に変態調節ホルモンが含まれている可能性が高く、新しい研究テーマとして展開している。また、TAMの活性を詳細に調べた結果、変態中でも阻害効果があることを見出し、クラゲ大量発生抑制剤としての有用性を示した。一方、TAMが特異な活性を示すことから、これを分子ツールとして用いた新しい研究課題を立案し、基盤研究(C)として発展的に継続している。
|