研究課題/領域番号 |
16K14923
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
堀尾 文彦 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (20165591)
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研究協力者 |
村井 篤嗣
小林 美里
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ビタミンC / 大量投与 / 敗血症 / 救命効果 / 抗炎症 / ビタミンC大量投与 / 抗炎症効果 |
研究成果の概要 |
ビタミンC(VC)生合成不能のODSラットにVC無添加飼料を8日間与えた時期には欠乏症状は全く発症していないが、LPS誘発性敗血症を引き起こすと5.5%という極めて低い生存率であった。それに対して、最小必要量のVCの摂取は生存率を39%にまで上昇させ、ビタミンC摂取が敗血症防御効果のあることを初めて示した。さらに特筆すべきことは、最小必要量の10倍の高用量のビタミンC摂取は生存率を61%にまで改善させ、高用量VC摂取が敗血症に対して有効な防御手段であることを示した。このVCの作用は、LPSによる血中単核球でのTNFαおよびIL-1βの産生上昇の抑制によることを示唆する結果も得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
VC欠乏時には肝臓を中心として炎症様変化が起こることを我々は以前から見出しており、VCの新たな機能として国際誌原著論文として社会に発進してきた。この成果から、VCが抗炎症作用を発揮することが推定されたが、それを証明した例は殆どなかった。本研究成果は、敗血症という炎症性疾患に対して高用量VC摂取が極めて有効な生存率改善効果と臓器障害抑制効果を有していることを初めて示すことができた。本研究の成果は、有効な改善薬の存在しない敗血症の発症時においてVC投与は安全な症状改善手段となる可能性を示している。
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