研究課題/領域番号 |
16K14982
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡田 茂 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (00224014)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | カロテノイド / 魚類 / 代謝 / 酵素 / 還元 / 酸化 |
研究成果の概要 |
一部の魚類は、アスタキサンチンという赤色カロテノイドを、ゼアキサンチンやルテインという黄色カロテノイドへと還元的に変換し、蓄積する代謝経路を有している。本研究では、この魚類におけるカロテノイドの還元的代謝に関与する酵素を明らかにすることを試みた。当該酵素の基質特異性に関する知見を得るため、ヒメダカ(Oryzias latipes)に対し、アスタキサンチンの三種立体異性体を個別に投与したところ、いずれもゼアキサンチンおよびルテインへと変換された。このことから当該酵素は、アスタキサンチンの立体構造の違いを認識せず、基質として用いることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、魚類に存在するアスタキサンチンの還元的代謝に関与する酵素の一部特性を知ることができた。この成果を基に、当該酵素が特定されれば、その反応メカニズムを解析することで、魚類におけるカロテノイド代謝を分子レベルで解明することが可能となり、魚類生化学、生理学への貢献度は非常に大きいものがあると考えられる。さらに、カロテノイドの還元的代謝経路を活性化させた魚を作り出すことができれば、餌にビタミンAの添加をしなくても健全な生育が可能な、ビタミンA要求性の低い新規養殖魚の作出も可能になる。
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