研究課題/領域番号 |
16K15012
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
農業環境・情報工学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
児玉 昭雄 金沢大学, 機械工学系, 教授 (30274690)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 農業工学 / 二酸化炭素 / 園芸作物 / 光合成 / 吸着 / 炭酸塩 / 再生可能エネルギー / 除湿 / 植物 / 二酸化炭素排出削減 |
研究成果の概要 |
温室内外の湿度差を推進力とした農業温室への二酸化炭素施用技術を提案し、その要として炭酸水素塩の脱炭酸・脱水反応を利用する二酸化炭素吸着ロータの開発を行った。当初、良好な二酸化炭素吸着濃縮能を確認したものの、経時的に性能低下する現象が観察され、その原因究明が不可欠となった。ロータ基材に含まれる酸化アルミニウムと炭酸水素カリウムが反応して不活性物質が形成されるとの報告もあるが、熱重量分析および顕微鏡観察により温度スイングに伴う結晶形態の変化が二酸化炭素除去能の低下に影響するものと結論付けた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境負荷の小さいオンサイト型の二酸化炭素施用法を確立し、作物収量の増加によって農業の生産性向上と競争力増強に貢献しようとするものである。燃焼系装置が導入し難い植物工場等への導入も容易である。水蒸気共存下でも二酸化炭素除去能を有し、また安全性の高い炭酸塩の利用が望ましい。本研究では、温度スイング操作における炭酸塩の反応機構と性能低下要因をおおよそ明らかにできた。これは、性能低下を引き起こさないための運転方法およびロータ担体への添着・含浸方法の確立に向けて重要な指針を与えるものである。希薄二酸化炭素の除去濃縮プロセスの実現は、農業だけでなく、空調の省エネルギー化にも貢献できる。
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