研究課題/領域番号 |
16K15059
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
統合動物科学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
谷口 隆秀 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (70282803)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | コロナウイルス / 神経回路 / コネクトーム解析 / イメージング / 発光タンパク質 / ウイルス / 蛍光タンパク質 / ニューロトレーシング |
研究成果の概要 |
豚血球凝集性脳脊髄炎ウイルス(PHEV) 67N株は齧歯類の神経細胞に効率よく感染し、シナプスを介して隣接する神経細胞に感染することから、安全性の高い新規ニューロトレーサーウイルスとして開発するための基礎研究を行った。67N株ゲノムの全塩基配列を解析し、ウイルスの神経細胞への感染に重要なSタンパク質に20アミノ酸の置換を発見した。大腸菌発現組換えNタンパク質を抗原として、抗Nモノクローナル抗体(MAb)を作製した。このMAbを用いた間接蛍光抗体法によりPHEV感染神経細胞を検出、感染神経細胞のトレースが可能であった。組換えNタンパク質を抗原として、高感度で特異性の高いELISA法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PHEVはコロナウイルスとしては特異な神経細胞指向性を示すウイルスである。特に67N株は齧歯類の神経細胞に感染し、シナプスを介して隣接する神経細胞に感染が進み、病原性も低いことから安全性の高い新規ニューロトレーサーウイルスとして有望である。一方、最近インフルエンザ様呼吸器感染症を引き起こすPHEVが豚から分離され、遺伝子変異による組織指向性の急変の可能性が示唆された。本研究で得られた、67N及びOSN204株のゲノム塩基配列解析データやモノクローナル抗体、新規ELISA法はPHEVのニューロトレーサーとして開発のみならず、遺伝子変異による宿主や組織指向性の変化の機構解明に役立つものと思われる。
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