研究課題/領域番号 |
16K15251
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 東北大学 (2017-2018) 東京女子医科大学 (2016) |
研究代表者 |
古川 徹 東北大学, 医学系研究科, 教授 (30282122)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 膵臓癌 / ゲノム編集 / CRISPR-Cas9 / KRAS / アデノウィルス / 膵臓がん / アデノウィルスベクター / 癌 / 体細胞 |
研究成果の概要 |
本研究ではCRISPR-Cas9によるゲノム編集を体細胞性に応用し、癌における遺伝子異常を根本的に修復する新たな癌治療法開発として、CRISPR-Cas9法による変異特異的遺伝子ノックアウトおよび遺伝子変異部位修復により、異常活性化癌遺伝子の特異的破壊、正常遺伝子との入れ替えを行い、癌における遺伝子異常を根本的に修復する、これまでに無い極めて画期的な癌治療の実現を試みた。膵癌では90%でKRAS遺伝子の特定のコドンに機能亢進性変異を有しており、それを標的として膵癌細胞の増殖が抑制されるか検証し、結果、in vitroで変異配列特異的に種々の程度の増殖抑制効果を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌は3人に2人が罹患する疾患であり、依然として多くの場合不治であり、特に膵臓癌は予後が極めて不良で、5年生存率は10%未満であり、年間4万人近くが亡くなっている。膵臓癌は90%以上がKRASの機能亢進性変異を持ち、異常RASの機能を押さえなければ膵臓癌の根本的な治療にはならないことを示唆しているが、本研究成果はKRAS変異特異的ゲノム編集により膵臓癌細胞の増殖をコントロールできる可能性を示した。アデノウィルスで一過性体細胞性ゲノム編集を高効率に起こすことで臨床的な応用への可能性を拓き、これまでにない癌治療を実現できる可能性を示した。
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