研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究では(i)リポーター遺伝子産物がHSV粒子中に取り込まれるリポーターウイルスを作成することで、HSV増殖を司る宿主因子の効率的なスクリーニングのプラットフォームを構築した。(ii) (i)で作成したウイルスを用いてCRISPRゲノム編集法によるゲノムワイドスクリーニングを実施した結果、HSV増殖に貢献すると考えられる複数の宿主因子を同定した。また、これらの宿主因子がHSVの細胞内での輸送に極めて重要であることを明らかにした。(iii) ウイルス粒子産生機構に貢献する宿主因子の解析の結果、HSVの核内膜からの出芽に宿主のESCRT-III機構を利用する事を明らかにした。
本研究成果は、HSVの増殖に必要な宿主因子を効率的にスクリーニングするためのプラットフォームを構築し、HSV増殖に必要な宿主因子を複数同定しただけでなく、長年にわたり未解明であったHSVカプシドの核外輸送の分子機構を解明した点で、学術的に高い意義を有していると考えられる。また、本研究成果によって構築したスクリーニング法は、HSV感染症に対する宿主細胞因子を標的とした創薬への応用に繋がることが期待される。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 7件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 5件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
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