HBV感染の検査手順が遵守されず、再活性化肝炎が根絶されていない現状を踏まえ、系統的エラープルーフ法を用いたHBV再活性化対策の立案を試みた。その結果、本法は検査手順の潜在的エラーを抽出するのに有用で、重要な47の対策案が作成された。また、医師や患者の背景因子による検査手順への影響を140名の医師への階層分析アンケートで検討した。その結果、医師の専門分野、経験年数、HBV再活性化の知識によって検査手順の重要性への認識に差があること、また、手順を重要視する医師は再活性化の原因薬剤に着目する傾向にあるのに対し、重要視しない医師は特に患者の余命が限られている場合に手順を軽視する傾向が示された。
|