研究課題/領域番号 |
16K15407
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
内科学一般(含心身医学)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
秋下 雅弘 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (00261975)
|
研究分担者 |
孫 輔卿 東京大学, 高齢社会総合研究機構, 特任助教 (20625256)
矢可部 満隆 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10747265)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 気虚 / Ginsenoside Rb1 / アンドロゲン受容体 / 血管石灰化 / フレイル / Paeoniflorin / エストロゲン受容体 / 虚証 / Ginsenoseide Rb1 / 性ホルモン / ブレンド効果 |
研究成果の概要 |
「補剤」による虚証改善で根本的な治療を目指す中医学の考えのなか、「補気」および「補血」作用がある漢方薬およびその生薬の虚弱関連臓器での作用機序を明確にすることが本研究の目的である。具体的には補気剤の生薬成分Ginsenoside Rb1と補血剤の生薬成分Paeoniflorinを血管、骨格筋細胞を用いて比較検討した。特に血管平滑筋細胞の石灰化において同じ抑制作用が認められたものの、機序はアンドロゲン様作用とエストロゲン様作用で異なることが分かった。さらに、性ホルモン様作用で懸念されるがん細胞の増殖能を両方もたないことから補気・補血作用を併せ持つ虚証改善製剤開発の可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では「補気」および「補血」作用がある生薬成分Ginsenoside Rb1 (Rb1)および Paeoniflorinの血管病態に対する作用機序を明らかにした。本研究を参考に他の効果をもつ生薬においても作用機序と臓器特異性の分類が可能となる。すべての生薬を有効主成分レベルで分類できれば、調剤方法や技術の検討も必要ではあるが、より適切なpersonalized漢方薬開発への期待が高まる。高齢者にとって、様々な効果をもつ生薬構成成分を効果的に使用することにより、虚弱の改善のみならず、気力やQOL向上にもつながり、社会的フレイルの予防にもつながると考えられる。
|