研究課題/領域番号 |
16K15550
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
永井 彩子 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教(病院教員) (90420562)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | セボゾーム / 脂腺細胞 / 分泌膜小胞 / Sebosomes / 膜小胞 |
研究成果の概要 |
ラット脂腺細胞は増殖中に多数の小型脂質顆粒を含む膜小胞「セボゾーム」を生成・分泌するが、本研究により、セボゾームの分泌は脂肪芽細胞や線維芽細胞などの脂質顆粒では認められない特異的な現象であった。同生成過程には、小胞輸送に作用する複数の因子の関与が示唆された。また、セボゾームには皮脂主成分のスクアレンや抗菌作用が期待されるヒストンの他、RNAが濃縮されており、周辺細胞への情報伝達の役割などが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
皮膚の脂腺細胞は、皮脂を分泌し、紫外線や細菌から皮膚表面を保護するが、我々が発見し命名した同細胞の分泌膜小胞のセボゾームは他の組織細胞には見られない脂肪滴を持ち、特異的な3つの有用な新機能が期待される。(1) 周辺の表皮細胞に皮脂及び塩基性のタンパク質のヒストンH3を移送・補給し、脂質、脂溶性ビタミン、サイトカインや抗菌活性を与える。(2) がん細胞などで多数報告され、細胞間の情報交換に貢献するエクソソームと同様の機能が予想され、さらに脂肪滴の付加機能も与える。(3) 細胞の脂肪滴には感染防御機能や抗炎症作用が報告されているが、セボゾームにも同様の機能を持つことが示唆される。
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