研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究では、癌に集積したPETプローブのチェレンコフ光を利用し、Cerenkov luminescence resonance energy transfer (CRET)現象による光反応性薬剤の励起を行うことで、深部癌の治療、さらには発見が困難である微小癌の治療を目指した。チェレンコフ光にて励起可能なIR700分子のSoret吸収帯の励起により、近赤外領域であるQ帯の励起と同じように細胞死が起こることは確認した。しかし、18F標識抗体や抗体フラグメントを用いても細胞死は見られなかった。そこで、X線での励起・電離を利用することを試みたところ、光反応性化合物の活性化が認められた。
PETやMRIなど他の分子イメージング法に比べ、蛍光イメージングは生体透過性が低いという欠点がある。本研究ではこの克服を試みた。今回、CRETによる治療までには至らなかったが、Cerenkov光により化合物が励起できることを示すことができた。18Fを用いたためβ線のエネルギーや半減期が十分でなかった可能性が高い。今後68Gaを用いて検討を進めることでCRETによる治療が達成されると考える。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
Analytical Sciences
巻: 34 号: 3 ページ: 273-281
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Oncotarget.
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