研究課題/領域番号 |
16K15617
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
外山 博近 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (10444598)
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研究分担者 |
浅利 貞毅 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (20580682)
具 英成 神戸大学, 医学研究科, 名誉教授 (40195615)
後藤 直大 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (40580684)
福本 巧 神戸大学, 医学研究科, 教授 (70379402)
李 東河 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (90804948)
朝倉 悠 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (30823041)
清水 貴 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (20832132)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 生体吸収性 / マグネシウム合金 / 膵切離 / 膵断端 / 膵液瘻 / ステープラ / 外科手術 / 医療機器 / ステープル / 膵臓 / クリップ / 生体吸収性金属 / 膵切除 / 膵断端閉鎖クリップ / 低圧持続閉鎖 |
研究成果の概要 |
膵尾側切除における膵切離断端からの膵液瘻の発生率は20~50%と未だに高い.この問題を解決するため,我々は従来にない新しい生体吸収性の膵断端閉鎖デバイスを開発することを目指した.まず新しい生体吸収性マグネシウム合金を開発し,安全性を検証した.そのマグネシウム合金をステープラ型に形成して自動縫合器に装填し,切離デバイスを試作した.試作品を用いてビーグル犬に膵尾側切除を行ったところ,4匹全てが生存し,膵液瘻の発生は認めなかった.術後2週および6週に剖検した結果,2週で膵断端は完全に閉鎖し,6週でマグネシウム合金は概ね生体に吸収されており,吸収性膵断端閉鎖デバイスとして有用であることが示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,膵手術において未解決の問題である膵液瘻を解決することを目的としているだけでなく,我々のグループが開発した従来にない全く新しい生体吸収性マグネシウム合金の,臨床医療機器への応用を試みた研究である.デバイスの形態の改善など課題はまだあるが,本研究では第一段階として金属の安全性や生体内での特性,膵断端の閉鎖効果が確認された.本研究開発をさらに進めることにより,膵切除術の長年の懸案である膵液瘻の問題を解決して外科医療に貢献するだけでなく,現時点でほぼ海外メーカーが独占している手術用の縫合器や吻合器などの医療機器の分野において,念願の国産医療機器の開発に貢献することができる.
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