研究課題/領域番号 |
16K15705
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
那波 明宏 名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (90242859)
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研究協力者 |
小屋 美博
山北 良彦
武藤 義文
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腫瘍溶解性ウイルス / 卵巣癌 / シクロデキストリン / 分子標的薬 / パクリタキセル / FOLR1 / PCFT / 腫瘍溶解性ウイルス療法 / HSV-1 / R3616 / 葉酸受容体 / 機能性腫瘍溶解性ウイルス / 卵巣がん腹膜播種 / がん-間質クロストーク / 腫瘍溶解性ヘルペスウイルス / 人口エンベロープ被膜技術 / 卵巣癌腹膜播種 / 人工エンベロープ被覆技術 |
研究成果の概要 |
シクロデキストリンは食品分野にも応用されている易溶性の環状オリゴ糖で、その内部空洞において疎水性化合物と結合して可溶化する性質から、抗癌剤の新たなキャリアとして期待されている。他方、上皮性卵巣癌の80%以上で葉酸受容体FOLR1が高発現していることから、癌標的化リガンドとして葉酸が注目されている。本研究では、卵巣癌由来細胞株を対象として、葉酸付加したシクロデキストリン化合物(FA-CyD)によるFOLR1標的化の可否について検討を行った。その結果、FA-CyDはFOLR1を発現している細胞だけでなく、プロトン依存性葉酸トランスポーターPCFTのみを発現している細胞も標的化することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
葉酸受容体(FOLR1)は卵巣癌で高発現しているが、正常卵巣組織においてはほとんど発現していないことから、卵巣癌を特異的に標的化できる分子として期待され、多くの葉酸コンジュゲート薬が開発されてきた。本研究によって、葉酸コンジュゲート薬の一つである葉酸修飾シクロデキストリンは、FOLR1を発現している細胞だけでなく、プロトン依存性葉酸トランスポーター(PCFT)を発現している細胞も標的化することが示唆された。ヒトにおいてPCFTは主に小腸で発現し、他にも肝臓・腎臓・胎盤・脾臓などでも発現すると報告されている。葉酸コンジュゲート薬はこれらの臓器を非特異的に標的化してしまう可能性が考えられる。
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