研究課題/領域番号 |
16K15958
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
高齢看護学
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研究機関 | 安田女子大学 (2017) 滋賀医科大学 (2016) |
研究代表者 |
加藤 圭子 安田女子大学, 看護学部, 教授 (90224500)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2017年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 誤嚥予防 / 高齢者 / 白粥 / 唾液α-アミラーゼ / 唾液α-アミラーゼ活性値 / 高齢者の誤嚥予防 / 唾液αアミラーゼ |
研究実績の概要 |
主食として要介護高齢者に食事援助される白粥は、食事援助の際、経時的に液状化が進行し、高齢者の誤嚥の危険性は極めて高くなる。この原因は、高齢者の唾液が食事援助に伴って粥に頻回に混入し、唾液α-アミラーゼが粥の米デンプンを分解するためであることを、我々は初めて明らかにした。先行研究のない基礎研究であったため、これまでは、若年の健康女性を被験者として実験を行ってきた。しかし唾液α-アミラーゼ活性値や唾液分泌量は、性や年齢によって異なる可能性が推測される。 そこで本研究では、①健康な若年男女の唾液を採取し、性別の唾液α-アミラーゼ活性値を測定して比較検討する、②医師に処方された薬を飲んでいない高齢者の集団が見当たらず、高齢者については唾液分泌に関する調査を男女別に行い、文献に基づき、比較検討を行うこととした。③実験条件をさらに統一し、精度の高い実験を実施することを目的として、被験者の口腔ケアの影響を避けるため、入念に統一した口腔ケアを行った。被験者の唾液採取の条件として、①3日間連続して昼食直前の正午に唾液を採取する、②午前10時に実験を開始し、朝食後の入念な口腔ケアを実験室で行う、③唾液採取1時間前に精製水を飲み、その後、唾液採取まで絶飲食とする等について、20代の健康男女各12名を被験者として実験を行った。そして前回の実験結果である20代の健康男女の唾液α-アミラーゼ活性値と比較検討を行った結果、20代の男女では、今回の準備実験のほうが唾液α-アミラーゼ活性値が安定しており、ばらつきの大きかった男性にもばらつきはほとんどなくなった。しかし適切な高齢被験者の集団に出会えず、被験者男女各12名、計24名を対象に3日間の準備実験を実施するのみとなり、平成28年度は20代の被験者だけを対象とした実験となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者は、平成29年4月1日付けで、国立大学法人滋賀医科大学(大津市)から私立大学の安田女子大学(広島市)に異動した。しかし、教育研究環境が大きく異なり、業務の多忙や、研究環境の大きな相違により、研究の遂行が困難となった。 研究代表者は、要介護3の老父の介護のため、老父の広島市への転居等による介護負担が大きく、研究の遂行に困難をきたした。 結果として、研究代表者は病気および怪我をし、研究の遂行が困難となった。 したがって、平成29年度は、これまでの資料の検討が主となり、実験研究実績に成果を上げることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
健康な高齢者(医師に薬を処方されていない高齢者)が対象であるのかどうかは明らかではないが、高齢者の唾液分泌量は若年者より少ないと言われている。唾液分泌量は、唾液α-アミラーゼ活性値の比色定量に影響する。しかし、健康な被験者の1日の唾液量を測定することは不可能である。医師に薬を処方されていない高齢者の集団が見当たらない場合は、男女別に面接調査を行う。若年被験者には調査票調査を行い、年齢別、性別に唾液分泌量を文献を用いながら検討する。
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