研究課題/領域番号 |
16K16290
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
今井 敦子 日本女子大学, 家政学部, 助教 (00580086)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 母子栄養 / 高脂肪食 / 加齢 / アレルギー炎症 / 脂肪組織 / 栄養学 / アレルギー・ぜんそく |
研究成果の概要 |
母マウスの高脂肪食(HF食)による食餌誘導性肥満(DIO)が出生仔に及ぼす影響を検討した。仔マウス若齢期において、体重は有意に高値、老齢期では逆に有意に低値であった。さらに、加齢によると考えられる体重減少が早期に生じた。免疫機能は、脾臓細胞中の加齢関連T細胞比率が有意に増加、NKT細胞比率は低下した。一方で、抗原特異的抗体価(抗OVA-IgG, IgE)への影響は観察されなかった。また仔マウスにもHF食を摂取させることにより、脂肪肝炎(炎症細胞浸潤、線維化)が高度に生じた。以上の結果より、母マウスのDIOは仔マウス老齢期における免疫機能の加齢変化を促進し、仔の炎症病態に影響することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「将来の健康や特定の病気へのかかりやすさは、胎児期や生後早期の環境の影響を強く受けて決定される」というDOHaDの概念から、健康寿命の進展及び病気の予防のためには、胎生期や生後早期からの対策が求められる。しかしながら、母親の健康状態が出生子に及ぼす影響の理解は不十分である。本研究では妊娠中の食餌誘導性肥満が出生仔マウスの加齢および炎症病態に影響を及ぼす可能性を示した。動物モデルを用いた本研究の結果はすぐにヒトに外挿できるものではないが、栄養状態と免疫機能の関りを追求することは超高齢社会で増加する疾患の理解、栄養療法の発展に有用である。
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