研究課題/領域番号 |
16K16339
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
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研究機関 | 奈良県立橿原考古学研究所 (2017-2019) 筑波大学 (2016) |
研究代表者 |
河崎 衣美 奈良県立橿原考古学研究所, 企画部資料課, 主任研究員 (60732419)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 石造文化財 / 生物劣化 / 地衣類 / 石造文化遺産 / 二次代謝産物 / 石材劣化 |
研究成果の概要 |
屋外環境に曝される石造文化遺産の劣化要因の一つとして注目されている、地衣類による化学的劣化の定量的評価を試みた。まず地衣類の二次代謝産物とその二次的生成物の分布を把握し、二次代謝産物が石材と接する可能性を確認した。さらに今まで評価が困難だった、地衣類から水に溶出する成分を定性定量分析によって明らかにし、その中でも酸性度の高いシュウ酸について、面積あたりの溶出量を示すことで、化学的劣化リスクを定量的に明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでは着生生物の石材に及ぼす影響を定量評価できる方法がなかったために、除去の必要性について保存修復作業者は経験に基づく判断を取らざるを得なかった。本研究の成果により、保存修復作業者はより劣化リスクの少ない文化遺産の保存方法を選択することができ、石造文化遺産のディテールの保存に貢献することができる。また地衣類に特異的でない水溶性成分については地衣類学の分野でも明らかにされておらず、文化遺産保護の視点を持つ本研究によって初めて明らかにされた。
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