研究課題/領域番号 |
16K16352
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地理学
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
佐藤 善輝 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 研究員 (60751071)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | クレバススプレー / 微地形 / 完新世 / 地形発達史 / 平成27年関東・東北豪雨 / 鬼怒川 / 河川氾濫 / 洪水 / 微高地 / 沖積層 / 粒度組成 / 平成27年9月関東・東北豪雨 / 破堤堆積物 / 沖積平野 / 氾濫原 / 洪水履歴 |
研究成果の概要 |
鬼怒川中流域における微高地(クレバススプレー)の地形発達過程および洪水氾濫履歴を明らかにするため,現成の河川氾濫堆積物の堆積学的特徴の把握,微地形分類,および微高地構成層のボーリング調査を行った.平成27年関東・東北豪雨の河川氾濫堆積物は,氾濫状況の変化に対応した3ユニットに区分される.対象地域周辺には計7条のローブ状の高まりが認められ,複数の洪水氾濫イベントによって微高地が形成されたことが示唆された.ボーリング調査の結果,微高地が少なくとも3層の洪水氾濫堆積物から構成され,800 cal BP以降に形成され始めたことが分かった.また,上位2層の洪水氾濫堆積物は破堤を伴っていた可能性が高い.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,鬼怒川中流域に分布するクレバススプレーが800年前以降の短期間に集中的に形成されたこと,900~4,400 cal BP頃に河川氾濫の少ない時期があったことを示した.これらの知見は,完新世の環境変化に対する河川応答の一事例として,より普遍的なモデル構築にも活用できると考える.また,本研究では,現成の河川氾濫堆積物の特徴を把握し,それを過去に活用することによって,微高地を構成する堆積物から破堤イベントを検出することに成功した.本研究の手法は他地域の堆積物にも応用でき,沖積低地の地形発達史研究に貢献できると考える.
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