研究課題
若手研究(B)
ミクログリア活性は、リハビリによる神経機能の回復に関与する神経可塑性の制御に重要である。損傷脊髄でのミクログリアの活性にメカニカルストレスが寄与するかを明らかにするために、細胞培養実験と動物実験を行った。その結果、ミクログリアと同系統の細胞であるマクロファージはメカニカルストレスに反応するが、メカニカルストレスの種類により反応が異なることが明らかとなった。さらに、損傷慢性期の脊髄の瘢痕部でのミクログリアは、その周囲とは異なるメカニカルストレスを受けている可能性が示唆された。以上より、メカニカルストレスが損傷脊髄でのミクログリア活性を制御する因子の1つとして機能する可能性が考えられた。
本研究により、ミクログリアと同系統の細胞であるマクロファージがメカニカルストレスに反応すること、損傷脊髄でミクログリアが部位ごとに多様なメカニカルストレスを受けている可能性が示唆された。これは、損傷脊髄でのメカニカルストレスの役割を解明する一助となるものであり、将来のメカニカルストレス制御を標的としたリハビリテーション法の確立の基盤となることや、リハビリ効果の分子メカニズムの解明につながるものである。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)
Clinical Science
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PLoS One
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