研究課題/領域番号 |
16K16686
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
佐藤 岳詩 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 准教授 (60734019)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | メタ倫理学 / I.マードック / 規範倫理学 / 規範性 / 道徳性 / 応用倫理学 / R.M.ヘア / C.ダイアモンド / 人生の意味 / 倫理学 / 哲学 |
研究成果の概要 |
本研究は、イギリスの哲学者I.マードックの道徳哲学から着想を得て、現代において主流となっているメタ倫理学理論の批判的再検討を行うものであった。規範的であるとはどのようなことか、という問題の検討に注力する現代メタ倫理学の在り方に対し、マードックやC.ダイアモンドらの道徳理論に基づき、道徳的であるとはどのようなことか、という観点から検討を加えることで、もう一度メタ倫理学の可能性を拡張し、様々な実践的問題をメタ倫理学の観点から扱う方途を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究が明らかにしたことは、従来のメタ倫理学が特に合理的な道徳判断とは何かという問いをめぐって営まれており、それゆえに倫理や道徳が現れる場面を極めて限定的にしか捉えることができなくなっているということである。それは非認知主義や実在論と言った主流のメタ倫理学理論に否定的なE.アンスコム、徳倫理学者らの議論をもってしても同様であった。それに対し、本研究ではI.マードックらの考え方を援用することで、倫理のより多様な捉え方を提示した。これによって、従来の倫理学が捉えきれなかった倫理の諸相を取りあげ、様々な社会問題などを倫理学の枠内でより多角的に考える手掛かりが手に入ったと言えるだろう。
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