研究課題/領域番号 |
16K16730
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 公益財団法人大和文華館 |
研究代表者 |
都甲 さやか 公益財団法人大和文華館, その他部局等, 学芸部員 (80706755)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 美術史 / 東洋史 / 文人画 / 蘇州 / 文徴明 / 沈周 / 中国絵画史 / 文人 |
研究成果の概要 |
東洋美術史上重要な文人画家である文徴明(1470~1559)の作画活動について、古画学習という観点から、絵画作品と文献史料をもとに考察した。結果、文徴明の古画学習とそれにもとづく画風形成は、重視すべき画家や色彩などの選択において、画の師・沈周(1427~1509)の画風や古画に対する考えが大きく関わったことを確認した。更に沈周を通して構築した、文人画家としての系譜意識をもとに、様々な作品が制作されたと指摘した。また文徴明の時代を経て、中国絵画において更に重要性を得た倣古を重んじる姿勢が、ひろく東アジアで継承、共有されたことの一端を提示し、東アジア絵画史における文徴明の役割を一層明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
東アジア絵画史に多大な影響力をもった、明末の董其昌による文人画家の系譜の体系化以前に、文人画家達(沈周、文徴明)が、実際には過去の画家とどのように向き合いながら、自身の画風と系譜意識を形成していったかを、絵画作品と文字史料の精査を通して明らかにすることで、文人画研究の深化を促した。更に本研究の成果は、雑誌論文、研究会発表、そして関連するテーマによる展覧会の開催という形で適宜公に発信した。これらは今後も中国や日本などで、東アジアの文人文化に着目した研究討論、展覧会が開催される際に、新たな着眼点を提示するものと考える。
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