研究課題/領域番号 |
16K16816
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
平田 未季 秋田大学, 国際交流センター, 助教 (50734919)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 語用論 / 認知言語学 / 直示 / 指示詞 / 共同注意 / 照応 / 相互行為 / 会話分析 |
研究成果の概要 |
人が意図する対象に向けて相手の注意を誘導・調整し、共同注意を確立する過程は、本研究は、言語を用いたコミュニケーションの基盤となる場面として、現在学際的な注目を集めている。本研究では、この共同注意確立場面で最も頻繁に用いられる言語表現である指示詞に注目し、屋内外で収集した日本語母語話者間の自然談話データを用いて、刻一刻と状況が変わるやりとりの中で、話し手がどのような要因に基づき指示詞を選択しているのかを明らかにした。この研究は、これまで国内外においてほとんど研究例がなかった指示詞の接尾辞の運用を分析した点、「注意」という相互行為的な要因を用いて直示的指示と照応的指示の連続性を示した点で新しい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、相互行為場面に根ざした新たな日本語指示詞の意味論的・語用論分析を提示した。その意義は以下の3点である。1つ目に、自然談話データを用いることで、これまでの内省に基づく研究が想定しえなかった指示詞使用の実態を明らかにした。2つ目は、理論言語学と会話分析・相互行為研究の2つの分野にまたがる指示詞研究を行ったことで、両分野の相互交流を促進した。最後に、近年、共同注意場面は人のコミュニケーションを扱うすべての分野で注目を集めており、言語の起源及び文化的進化を考える上でも重要な社会的行動だとさている。本研究は、共同注意場面の研究に欠かせない指示詞について、実際の使用に基づく重要な知見を示した。
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