研究課題/領域番号 |
16K16851
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所 |
研究代表者 |
坂井 美日 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変異研究領域, 特別研究員(PD) (00738916)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 活格性 / 格 / 格配列 / 日本方言 / 分裂自動詞性 / 日本語学 / 方言 / 文法 |
研究成果の概要 |
日本語の格については従来、諸方言を含め、活格性(自動詞主語の標示が分かれる「分裂自動詞性」を特に指す)は、無いとされてきた。申請者は、日本方言の格を調査し、特に九州方言の格標示に、活格性があることを証明した。更に、その九州の現象が、世界言語の一般的な活格型(2標示体系)と異なる、新種の型(3標示体系)であることを発見した。この成果は、日本語研究を発展させるばかりでなく、一般言語学にも貢献しうる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請者は、日本方言に活格性がある事、及び日本方言の格配列に新種の型がある事を発見した。一般的な活格型は、a. 他動詞文主語と意志自動詞文主語が同標示、b. 非意志自動詞文主語と他動詞文主語が同標示となる2標示体系であるが、九州方言には、1. 他動詞文主語と意志自動詞文主語が同標示、2. 非意志自動詞文主語が異標示、3. 他動詞文目的語も異標示となる3標示体系が存在する。これは、活格性の本質においてbが必要十分条件ではない、言い換えれば、意志自動詞文主語と非意志自動詞文主語の分裂のみが本質であるという分析を導き出す。本研究は、日本語に活格性がある事を示すばかりでなく、活格自体の概念をも変えうる。
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