研究課題/領域番号 |
16K16940
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 京都橘大学 (2018-2019) 大阪大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
中久保 辰夫 京都橘大学, 文学部, 准教授 (30609483)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 土器 / 古墳時代 / 土師器 / 須恵器 / 韓式系軟質土器 / 土器編年 / 窯業技術 / 饗宴 / 比較考古学 / 国際比較 |
研究成果の概要 |
本研究は、考古学の基礎資料でありながらも、統合的な整理が不十分であった古墳時代(西暦3世紀半ば~7世紀)の土器について、時期、地域、器質を横断して時代的な特質を解明することを目的として行った。 研究の結果として、古墳時代土器には、土師器と須恵器の儀礼用土器、須恵器の貯蔵器が、網の目状に日本列島広域に共有される「広域共有性」、日本列島内外の政治変動に呼応して儀礼用土器の様式変動が起こる「更新性」、「広域共有」と「更新」によって維持・増幅される「中心‐周辺関係」という特質があるという理解を提示した。そして「饗宴」論を導入し、古墳時代の事例を国際比較する可能性も本研究によって見出すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
古墳時代土器を器質や地域を横断して通時期的に分析し、その特質を「広域共有性」、「更新性」、「中心‐周辺関係」としてまとめた点に、本研究の学術的意義があると考える。研究の成果として、古墳時代には、巨視的にみれば、土器様式の発信源となった中心地が存在し、儀礼の更新により、同じ儀礼を採用する限りにおいて、常に中央の動向に目を配る必要が生じたことが中央と周辺地域の関係を維持する動力になったという理解を提示した。また、様々な様態のアウトリーチ活動に加え、日本語版と英語版のウェブサイトの構築によって、基礎情報や研究成果を広く社会に発信したことも本研究の意義として特筆したい点である。
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