研究課題/領域番号 |
16K16944
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 新潟県立歴史博物館 (2018) 明治大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
橋詰 潤 新潟県立歴史博物館, その他部局等, 研究員 (60593952)
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研究協力者 |
内田 和典
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 出現期土器 / 環境適応 / オシポフカ文化 / 縄文時代草創期 / 更新世/完新世移行期 / 比較考古学 / 日本列島 / アムール川下流 / 土器出現期 / オシノヴァヤレーチカ10遺跡 / 縄文草創期 / 小瀬ヶ沢洞窟遺跡 / 更新世末期 / 環境変動 / 東アジア / アムール川下流域 / 本州東半部 |
研究成果の概要 |
日本列島とアムール川下流は、最古級の土器出現地域に含まれる。土器を利用した多様な資源利用行動は、寒暖の振幅が繰り返された更新世末の不安定な環境下で生み出された。本研究はこうした行動が出現した背景の共通性と個性を、比較考古学的手法で解明することを目指した。特に、データが最も充実した日本列島と、石器などの類似を指摘されてきたアムール下流との比較を重視した。日露共同調査によって蓄積してきたデータの整理・分析結果を報告書にまとめ、日本列島との比較を行った。両地域では類似より相違が目立ち、わずかな類似を有しながらもそれぞれ個性的な環境への適応の結果、それぞれの土器を含む考古文化が生じたと推定できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
東アジアでは多数の地域で、他の地域を大きくさかのぼる年代に土器の出現が確認されている。本研究は日本列島とアムール下流を中心に比較をおこない、土器を用いた多角的な資源利用の背景にどのような共通性と個性があるのかを検討した。両地には石器形態など一部類似も認められるが、詳細なデータ比較によって相違の大きさが明らかとなった。本研究によって、従来土器という共通性の強調によって見えにくくなっていた、世界各地の多様な環境や資源に応じた、人類による周辺環境への多様な適応行動の地域事例を提示することができた。こうした研究視点は、現代にも引き継がれている文化や伝統の多様性の起源解明にもつながるものと期待できる。
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