研究課題/領域番号 |
16K17083
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 専修大学 (2017-2018) 政策研究大学院大学 (2016) |
研究代表者 |
小川 博雅 専修大学, 経営学部, 講師 (00738958)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | チープトーク / 組織の経済学 / ゲーム理論 / コミュニケーション / 情報伝達 / 情報伝達コスト |
研究成果の概要 |
本研究では、ゲーム理論のアプローチを用いて、組織内の戦略的な情報伝達に関する2つの研究を行い、情報伝達を効率化するための組織設計の在り方について検討を行った。第一に、組織内における望ましいコミュニケーション回数が、組織をとりまく環境や組織内の権限配置のパターンにどのように依存するのか分析した。第二に、組織内での意思決定に際して、意思決定者のセンシティビティ(他者の意見をどのくらい意思決定に取り入れるか)が組織内部の情報伝達効率にどのように影響するのかについて分析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第一に、時間をかけた逐次的なコミュニケーションのスキームが組織の情報伝達効率を改善する条件について明らかにし、実際の組織においてしばしば行われる「頭出し」と呼ばれる慣行の合理性について、ゲーム理論の側面から考察を行った。この分析結果は、組織内部におけるコミュニケーション頻度と組織のパフォーマンスの関係を理解を深めることに貢献がある。第二に、組織内での意思決定に際して、組織の平均的な意見の重視およびマイナー意見の軽視が組織内の情報伝達を改善することを示した。この分析結果は、「二兎を追う」組織の内部における、メンバー間の公平性と組織の効率性の間のトレードオフの存在を示唆している。
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