研究課題/領域番号 |
16K17420
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
金子 聖子 大阪大学, 工学研究科, 助教 (50738903)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 留学生 / マレーシア / トランスナショナル教育 / 進路 / 国際留学生移動 / トランスナショナル移民 / 国際留学移動 / 高等教育国際化 / 進路選択 |
研究成果の概要 |
本研究は、マレーシアの高等教育機関を、国境を越える高等教育を積極的に推進する戦略的なアクターとしてとらえつつ、従来型教育とトランスナショナル教育に着目して、マレーシアで学ぶ留学生の教育から職業、移民への移行動態を明らかにした。マレーシアの大学は、途上国間におけるパートナーシップの形成とイスラム教を基盤とした友好促進、学位・教育の質の重視、中継地点としての国際貢献という、独自の留学生受け入れ戦略を有していた。また留学先に残るか出身国に帰るかの二者択一ではなく、単なる永住権取得を目指す過程でもない、留学先の選択動機・経緯や滞在中の経験と結びついた職業への移行類型を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
比較高等教育研究における「中心―周辺」理論に関しては、アジアの高等教育の自立の一方で、英語による教育の普及による、新たな英語圏先進国への従属性が論じられている。マレーシアの事例から、「周辺」と見なされた国の大学が、同じく「周辺」の国々から対等なパートナーシップの形成とイスラムを基盤とした友好促進という動機の下、世界第14位という多数の留学生を受け入れ、留学・移住を介した個人レベルでの途上国同士の連携が推進されている点は、国際留学生移動の新たなパラダイムとして提示できる。また、英語による教育の普及や、欧米大学との連携、多様な国からの留学生リクルートは、日本等の非英語圏にとっても参考にできよう。
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