研究課題/領域番号 |
16K17559
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 四天王寺大学 (2019) 京都大学 (2016-2018) |
研究代表者 |
生駒 英晃 四天王寺大学, 教育学部, 講師 (90533638)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アラケロフ幾何学 / アデール因子 / 基底条件 / 数論的体積 / 代数幾何学 / ニュートン・オコンコフ凸体 / 代数多様体上の有理点 / 代数学 / 数論的正値性 |
研究成果の概要 |
アラケロフ幾何学では、代数多様体上の有理点の高さをシステマティックに扱うために、アデール的グリーン関数の与えられたカルティエ因子(アデール因子)を考えます。アデール因子が与えられると、代数幾何学で直線束と曲線の交点数を考えるのと同様に、アデール因子と代数点の数論的交点数を考えることによって、代数点の高さが定義されます。このような高さ関数の性質はアデール因子の正値性(数論的体積)と深く関わっています。本研究では、新たに、「アデール因子と基底条件の組」の概念を導入し、このような組に付随する数論的体積関数が、アデール因子方向にも基底条件方向にも微分可能であることを示しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
代数方程式系の有理数解の研究は、数学において最も長い歴史を分野の1つであり、大変難しいテーマの1つです。アラケロフ幾何学は、代数多様体上の有理点の構造を調べるため、このような点の高さをシステマティックに定義する方法を与えてくれます。このような高さ関数の性質を調べるには、考えているアデール因子の数論的体積を調べることが有効ですが、これは計算するのも極めて困難であることが知られています。本研究は、アデール因子の数論的体積の性質をより精緻に調べる手段を与えるため、基底条件の概念とそれに沿った数論的体積関数の微分可能性を確立しました。これらは今後、有理点の分布の問題などに応用されると期待されます。
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