研究課題/領域番号 |
16K17620
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
解析学基礎
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
久保田 直樹 日本大学, 理工学部, 助教 (20754972)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 不規則媒質中の乱歩 / ファーストパッセージパーコレーション / フロッグモデル / 大偏差原理 / レート関数 / 連続性 / ランダムポテンシャル中の乱歩 / 確率論 |
研究成果の概要 |
自然界に存在する媒質は複雑かつ不規則な構造を持つことが多く,「不規則媒質中の乱歩」はその中における粒子の運動を記述する数理モデルの1つである.本研究ではこの不規則媒質中の乱歩を題材とし,「媒質の構造の不規則性がその中を運動する粒子の挙動にどのような影響を与えるのか?」について解析を行った.その結果,不規則性の度合(例えば,スポンジのような媒質における空洞のできやすさ)が近い2つの媒質を比較したとき,それらの中を運動する粒子の拡散度合も近くなることがわかった.この成果を得る過程においては,いくつかの関連モデルの研究が必要となったが,それらにおいても粒子の挙動に関する新たな性質を得ることができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不規則な構造を持つ媒質中における粒子の挙動は,数学的・物理的に未解明な部分が多い.特に,粒子の拡散度合を特徴付ける性質についてはほとんど何もわかっていない.この未知の領域に対して,「不規則性の状態が近い媒質においては粒子の拡散度合も近くなる」という連続性の問題を本研究では解決することに成功した.また,不規則媒質中の乱歩の挙動は感染症の拡大やインターネット上の情報拡散にも深く関連していることから,これらの現実的な拡散現象の問題にも,本研究結果や解析手法の応用が期待できる.さらに,様々な数理モデルを関連付け研究を行ったため,本研究は実社会における幅広い拡散現象の解析にも役立つと思われる.
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