研究課題/領域番号 |
16K17643
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数学基礎・応用数学
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
李 聖林 広島大学, 理学研究科, 准教授 (50620069)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | パターン形成 / 反応拡散系 / 非対称細胞分裂 / 細胞質の極性形成 / 細胞の分化機能 / Phase-field method / 数理モデル / 数値解析 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、細胞の幾何学的構造を反映した上で細胞内・外の分子の動態を詳細に記述できる多細胞の新しいモデリング手法の実現と開発を目指してきた。その結果、Multi-phasefield法と反応拡散系を組み合わせる新しい数理モデリング手法の構築に成功し、(まずは細胞の動的な変形を入れてない条件の元で)細胞のサイズや形が側方抑制のパターン形成に極めて重要な役割を果たしている可能性を突き止めた。本研究結果は、細胞の物理的・幾何学的性質の制御が、何らかの仕組みを通じて自発的なパターン形成を制御し、細胞の機能決定に関与をしている可能性を示すことができた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の数理モデル又はマルチスケールモデル化は、主体となる蛋白質の動態を記述する事だけに注目した手法を用いており、蛋白質がおかれている場(又は環境)である「細胞」の幾何学的特徴を完全に無視してきた。そこで本研究のモデル化では多細胞において細胞の幾何学的構造をきちんと反映した上で細胞内又は 細胞間の分子ダイナミクスを観察できるモデル化手法の開発は世界初である。今後、このモデル化と研究の発展によって細胞の幾何学的特性とパターン形成の関連性を特定することができ、パターン形成理論の発展のみならず、細胞機能を遺伝子操作ではない方法で制御できるという新たな細胞制御理論の可能性を提示できたと考える。
|