研究課題/領域番号 |
16K17767
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 九州産業大学 (2018-2019) 首都大学東京 (2016-2017) |
研究代表者 |
花田 康高 九州産業大学, 理工学部, 助手 (50773561)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 量子カオス / トンネル効果 / 半古典論(WKB法) / 量子化 / ハミルトン力学系 / 非可積分系 / レベルダイナミクス / 幾何学的数値積分法 / 動的トンネル効果 / 半古典論 / 複素力学系 / 量子古典対応 / 可積分系 / 非線形共鳴 / 非線形物理 / 数理物理 / 計算物理 |
研究成果の概要 |
多次元系固有のトンネル効果として知られる動的トンネル効果の異常な増大現象に関する研究を行い,以下のことを示した.(1) 時間発展にともない,系の定常状態を近似する特別な初期条件を構築し,その初期条件ならびに時間発展について半古典論の観点から考察した.(2)トンネル確率のパラメーター依存性について多倍長評価を行い,摂動パラメーターおよびプランク定数に対して特異な依存性を示すことを示した.(3) 定常状態に対するトンネル効果について先行研究を再考し,我々の結果が先行研究の想定から逸脱した現象であることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トンネル効果は物理学のみならず,化学反応,電子工学,量子性が問題となる生命現象などの多岐にわたる分野で生じる.しかしながら,トンネル効果の基礎理論は1次元系のエネルギー障壁トンネル効果のみ想定されている.我々が多次元固有現象である動的トンネル現象の基本的理解を進めたことは,基礎科学においてトンネル効果が顕在化する現象への解明に貢献できるとともに,持続可能な開発を支える,超電導工学や半導体工学などの分野でトンネル効果の制御法といった新しい指導原理の基礎をなすと考えている.
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